お墓を継がない人が急増中?大阪で広がる「墓じまい」のリアルな費用と手順

「実家のお墓、誰が継ぐんだろう」――そんな不安を抱えたことはありませんか。少子化や核家族化が進むなか、先祖代々のお墓を維持し続けることが難しくなり、「墓じまい」を選ぶ人が全国的に急増しています。

本記事では、厚生労働省のデータをもとに墓じまいの実態を確認しながら、大阪でかかる費用の相場や、実際の手続きの流れをわかりやすく解説します。

「墓じまい」とは何か

墓じまいとは、現在あるお墓を解体・撤去して更地に戻し、その使用権を墓地の管理者に返還することを指します。取り出した遺骨は、永代供養墓や納骨堂、樹木葬など、別の形で供養し直すのが一般的な流れです。

かつての日本のお墓は「◯◯家の墓」として家族単位で受け継がれ、長男が家督とともにお墓を継承するという考え方が一般的でした。しかし、核家族化や都市部への人口移動が進んだことで、「お墓を継ぐ人がいない」「遠方に住んでいて管理できない」という悩みを抱える家庭が急速に増えています。

データで見る、墓じまいの急増ぶり

墓じまいが本当に増えているのか、厚生労働省の衛生行政報告例のデータで確認してみましょう。お墓を解体・撤去して別の場所に遺骨を移す「改葬」の件数は、次のように推移しています。

  • 2014年:83,574件
  • 2018年:115,384件
  • 2022年:151,076件
  • 2024年:176,105件

過去10年でおよそ2倍以上に増加していることがわかります。特にここ数年は増加ペースが加速しており、「お墓を継がない」という選択が、もはや珍しいものではなくなっていることがうかがえます。

この背景には、少子化によって承継者そのものがいない家庭が増えていること、遠方に住む子や孫がお墓の管理に通えないこと、そして「子どもに負担を残したくない」という考え方が世代を超えて広がっていることなどが挙げられます。

大阪での墓じまい、費用の相場は?

大阪府内で墓じまいを行う場合、総額の費用相場はおおよそ50万円から150万円程度が目安とされています。ただし、お墓の広さや立地、墓石の量、寺院との関係性によって金額は大きく変動し、条件によっては数十万円から300万円近くまで幅が出ることもあります。

費用の内訳を見ると、主に次のような項目に分かれます。

工事費(墓石の撤去費用)
墓石を解体・撤去し、区画を更地に戻すための費用です。1平方メートルあたり10万円〜15万円程度が相場とされ、墓地の広さに比例して金額が変わります。重機が入りにくい場所にお墓がある場合は、職人による手作業が必要になり、費用がさらに上乗せされることもあります。

閉眼供養(魂抜き)のお布施
お墓を解体する前に、僧侶に読経してもらい、魂を抜く儀式を行うのが一般的です。相場は3万円〜5万円程度です。

離檀料
寺院墓地でお墓を管理していた場合、檀家をやめる際にお寺へお渡しする離檀料が発生することがあります。相場は3万円〜15万円程度ですが、お寺との関係性によって差が大きい項目でもあります。

改葬先での納骨・供養費用
取り出した遺骨をどこに納めるかによって、費用は大きく変わります。永代供養墓、樹木葬、納骨堂など、選ぶ供養方法次第で数万円から数十万円の差が生まれます。

墓じまいの手続きの流れ

大阪府内で墓じまいを進める場合も、基本的な手続きの流れは全国共通です。順を追って見ていきましょう。

1. 親族間で話し合う
お墓は家族・親族全体に関わるものです。トラブルを避けるためにも、墓じまいをする理由や今後の供養方法について、事前にしっかり話し合っておくことが欠かせません。

2. 改葬先を決める
遺骨を新たにどこで供養するのかを決めます。永代供養墓や樹木葬、手元供養など、選択肢は多様化しています。

3. 現在の墓地の管理者(寺院・霊園)に相談する
墓じまいをする旨を伝え、離檀料や閉眼供養の日程について相談します。長年お世話になった寺院の場合は、丁寧な説明と感謝の気持ちを伝えることがトラブル回避につながります。

4. 「改葬許可証」を取得する
墓じまいには、市区町村役場が発行する改葬許可証が必要です。申請には、現在の墓地の管理者が発行する「埋蔵証明書」、改葬先が発行する「受入証明書」、そして「改葬許可申請書」の3つの書類が主に必要になります。

5. 閉眼供養を行い、遺骨を取り出す
僧侶に読経してもらい、魂抜きの儀式を行った後、石材店が墓石を解体・撤去し、遺骨を取り出します。

6. 墓地を更地にして返還する
撤去後は原則として更地の状態に戻し、管理者へ使用権を返還します。

7. 新しい供養先に納骨する
改葬許可証を提出し、決めておいた新しい供養先へ遺骨を納めて完了です。

大阪府内の補助金制度も要チェック

大阪府内の一部自治体では、墓じまいに関する支援制度が設けられています。例えば岸和田市の市営墓苑では、墓地を更地にして返還する際に、墓地使用料の一部が返還される制度があります。すべての自治体にあるわけではありませんが、住んでいる、あるいはお墓がある自治体に補助金制度がないか、事前に確認しておく価値はあるでしょう。

後悔しない墓じまいのために

墓じまいは決して安い出費ではなく、また一度更地に戻してしまうと元に戻すことはできません。後悔しないためには、次の点を意識しておくことが大切です。

  • 費用は業者や条件によって幅が大きいため、必ず複数社から見積もりを取る
  • 寺院との関係性を大切にし、離檀料などについては丁寧に相談する
  • 親族全員の合意を得たうえで進める
  • 改葬先の供養方法は、費用だけでなく今後のお参りのしやすさも考慮して選ぶ

まとめ

「お墓を継ぐ人がいない」という悩みは、もはや一部の家庭だけの問題ではなく、全国的に急増している社会的な流れです。大阪府内でも、費用相場や補助金制度、手続きの流れを正しく理解しておくことで、慌てずに、そして後悔のない形で墓じまいを進めることができます。

もし「そろそろ考えなければ」と感じているなら、まずは親族間での話し合いから始めてみてはいかがでしょうか。早めに動き出すことが、費用面でもトラブル回避の面でも、最善の備えになります。

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この記事を書いた人

大阪 堺市 ひかりグループ ちいさなお別れホール
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